【初心者向け】FXにおけるボラティリティの違い

目次

1章:ボラティリティって何?

ユイ

ジュンさん、FXの本を読んでたら“ボラティリティ”って言葉がよく出てくるんですけど…これって何ですか?

ジュン

お、いい質問だね。ボラティリティっていうのは、価格がどれくらい動くかを表す言葉だよ。動きが大きいと“ボラティリティが高い”、動きが小さいと“低い”って言うんだ。

ユイ

なるほど…ってことは、ボラティリティが高い方が稼ぎやすいんですか?

ジュン

稼ぎやすいっていうより、“チャンスが多い”って感じかな。ただし、損もしやすいから注意が必要だよ。


補足説明


ボラティリティ(Volatility)とは、一定期間における価格変動の大きさを示す指標です。FXでは、ボラティリティが高い時間帯は価格が大きく動きやすく、短時間で利益を狙える可能性があります。一方で損失のリスクも同時に高まります。
特に短期トレーダーやスキャルピングを行う人は、このボラティリティの変化を意識することが重要です。


2章:時間帯によるボラティリティの違い

ユイ

ジュンさん、ボラティリティって時間によっても変わるんですか?

ジュン

もちろん。FXは24時間動いているけど、取引が活発になる時間帯と、ほとんど動かない時間帯があるんだ。

ユイ

どんな時間帯が活発なんですか?

ジュン

例えば、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯は特に動きが大きいよ。


補足説明


FXの取引は世界中の市場が順番に開くことで24時間続きますが、ボラティリティは均一ではありません。
代表的な時間帯ごとの特徴は以下の通りです。

  • 東京市場(日本時間9時〜17時)
    主にアジア通貨ペアが動きやすく、USD/JPYやAUD/JPYなどが取引活発。全体的には比較的穏やかな動き。
  • ロンドン市場(日本時間16時〜翌1時)
    欧州勢の参加でEURやGBP関連の通貨ペアが大きく動く。ニューヨーク市場との重なる時間(21時〜翌1時)が最もボラティリティが高い。
  • ニューヨーク市場(日本時間21時〜翌6時)
    米国経済指標発表や株式市場の動きが為替に影響。特に21時半〜翌2時頃までは大きな動きが出やすい。

3章:曜日によるボラティリティの違い

ユイ

じゃあ曜日でも動き方は変わるんですか?

ジュン

変わるよ。例えば月曜日は週末のニュースを消化する動きが多く、木曜や金曜は週末前のポジション整理で動きやすい。

ユイ

ってことは、金曜日はチャンスが多いってことですね!

ジュン

そうだけど、金曜は急な反転も多いから慎重にね。

補足説明


曜日ごとの傾向は以下のようになります。

  • 月曜日:取引開始直後は様子見ムード。前週末のニュースによってはギャップ(窓)が開くことも。
  • 火曜日〜木曜日:市場参加者が増え、経済指標も多く発表されるためボラティリティが高くなる傾向。
  • 金曜日:週末前の利益確定やポジション調整により大きく動く場合あり。ただし米雇用統計など重要指標がある週は特に注意。
  • 土日:市場はクローズ(取引停止)。週明けに価格が飛ぶ「窓開け」が発生することも。

4章:高ボラティリティ時間帯を活用する戦略

ユイ

高いボラティリティを狙うなら、やっぱり夜の方がいいんですか?

ジュン

そうだね。特にロンドンとニューヨーク市場の重なる時間はチャンス。ただし、指標発表前後は荒れやすいから気を付けて。

ユイ

指標発表の時ってそんなに動くんですか?

ジュン

米雇用統計やFOMCの発表は、数分で何十pipsも動くことがあるよ。


補足説明


高ボラティリティの時間帯では、短期取引(スキャルピング、デイトレード)が有効な場合があります。しかし、急激な値動きは損失拡大のリスクも伴います。
特に米国雇用統計(毎月第1金曜日)やFOMC(年8回程度)の政策金利発表時は、スプレッド拡大や滑りが発生しやすいため、事前のリスク管理が必須です。

ジュン

初心者・中級者のうちは、経済指標前後のトレードは控えることも立派な戦略だよ。


5章:低ボラティリティ時間帯の注意点

ユイ

じゃあ動きが少ない時間はトレードしない方がいいんですか?

ジュン

必ずしもそうじゃないよ。レンジ相場を狙う戦略もあるからね。

ユイ

動かない時間も使い方次第なんですね。

ジュン

そう。ただ、狭いレンジでスプレッド負けすることもあるから注意が必要だよ。

補足説明


低ボラティリティ時間帯は値動きが小さく、トレンドが出にくい特徴があります。この場合はブレイクアウト待ちやレンジ逆張り戦略が考えられます。ただし、スプレッドの影響で利益が出にくいため、エントリータイミングを慎重に見極めることが重要です。


まとめ

  • ボラティリティは価格変動の大きさを示す指標
  • 時間帯別では、ロンドン・ニューヨーク市場重複時間が最も動きやすい
  • 曜日別では、火曜〜木曜が比較的活発
  • 高ボラティリティ時はチャンスも多いがリスクも大きい
  • 低ボラティリティ時はレンジ戦略が有効な場合もある
ジュン

スキャルピングやデイトレードなど短期でトレードを行う人は、ボラティリティが大きい時間帯でトレードすると利益を得やすい。同時に損失のリスクも大きくなるから注意しよう。

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