1章:経済指標カレンダーって何?

ジュンさん、最近“経済指標カレンダー”っていうのをよく目にするんですけど、正直どう使えばいいのか分からなくて…。



ああ、それはFXや株をやる人にとっての“天気予報”みたいなものだよ。



天気予報?雨が降るとか、晴れるとか?



そうそう。市場も同じで、経済指標の発表によって“動きやすい日”や“荒れる日”があるんだ。カレンダーを見ると、その予定が一覧で分かる。
補足解説
経済指標カレンダーとは、世界各国の経済データや政策発表の日程をまとめたスケジュール表です。
代表的な項目としては、
- 米国雇用統計(Nonfarm Payrolls)
- 消費者物価指数(CPI)
- GDP(国内総生産)
- 政策金利発表(FRB、ECB、日本銀行など)
があります。
これらは発表時間も明確に決まっており、その瞬間に為替や株価が大きく動くことが多いため、トレーダーにとって非常に重要です。
2章:カレンダーの重要度の見方



でも、カレンダーっていっぱい情報があって、どれが大事か分からないんですよね。



カレンダーには“重要度”が表示されてるよ。星の数や色で示されていて、星3つや赤色のやつは特に要注意。



じゃあ、星1つの指標は気にしなくていいんですか?



必ずしもそうじゃない。普段は動きが小さい指標でも、市場が注目してるテーマと重なると急に大きく反応することもあるんだ。
補足解説
多くの経済指標カレンダーでは、以下のように重要度が表示されます。
- 高(★★★):市場が大きく動く可能性が高い。例:米国雇用統計、FOMC政策金利発表
- 中(★★):一定の反応が見られることが多い。例:製造業PMI、小売売上高
- 低(★):反応が小さいことが多いが、テーマ次第で影響大になる場合もあり。
特に米ドル関連の指標は、USD/JPYだけでなく他通貨ペア(EUR/USD、GBP/USDなど)にも影響します。
3章:予想値と結果の違い



あ、カレンダーに“予想”って書いてありますね。



そう。予想値はアナリストや市場関係者が事前に予測した数値。発表された結果がこれとどれくらい違うかで相場が動く。



予想より良かったら上がって、悪かったら下がる…ですよね?



基本はそうだけど、必ずそうなるわけじゃない。発表後に動いても、その後に反転する“だまし”もあるから注意だ。
補足解説
経済指標の見方では、
- 予想値(Forecast) … 事前予想
- 前回値(Previous) … 前回発表された数値
- 結果(Actual) … 今回発表された実際の数値
を比較します。
- 結果 > 予想 → 通貨が買われやすい(例:雇用統計で予想より雇用者数が多い)
- 結果 < 予想 → 通貨が売られやすい
ただし、相場は予想を織り込んでいるため、結果が予想より良くても「反応が薄い」場合や「逆に動く」場合もあります。
4章:トレードへの活かし方



じゃあ、発表のタイミングでエントリーすれば勝てますか?



そう簡単じゃない。指標発表直後はスプレッドが広がったり、上下に激しく揺れるから初心者には危険だよ。



じゃあ、どうすればいいんですか?



僕のおすすめは3つ。
1つ目は“発表前はポジションを持たない”戦略。
2つ目は“発表後に方向が固まってから入る”戦略。
3つ目は“長期的なテーマに合わせてポジションを持つ”戦略だ。
補足解説
経済指標カレンダーを活用する際のポイントは以下の通りです。
- 大きな指標の前後はポジション整理
→ 突発的な動きに巻き込まれないようにする。 - 発表直後はスキャルピングは危険
→ スプレッドが広がる、価格が飛ぶなどで思わぬ損失を被るリスクあり。 - 中長期トレンドと組み合わせる
→ 例:米国が利上げ方向なら、良い雇用統計は米ドル高を後押しする可能性が高い。
5章:まとめ



なるほど…カレンダーは“トレードの地図”みたいなものなんですね。



そう。どこで動きやすいかを知っていれば、無駄な損を減らせるし、チャンスもつかみやすい。



これからは、毎朝カレンダーをチェックしてからチャートを見るようにします!
補足まとめ
- 経済指標カレンダーは相場の動きを予測するための必須ツール。
- 重要度、予想値、前回値、結果を確認し、動きやすいタイミングを把握する。
- 発表直後はリスクが高いため、初心者は様子を見るのがおすすめ。
- 中長期のトレンドと指標結果を組み合わせることで、勝率向上につながる。
経済指標カレンダーは、単なる予定表ではなく「相場のシナリオ」を考えるための地図です。
毎日の習慣としてチェックすることで、相場への理解とトレードの精度が大きく向上します。



ちなみに僕がよく参考にしている経済指標カレンダーが掲載されているサイトを紹介するよ。とりあえずこの2つをトレード前に確認しておけば大丈夫。