第1章:FXの「買い」と「売り」ってどう違うの?

ジュンさん、FXって“買い”と“売り”の両方から始められるって聞いたんですけど、それってどういうことですか?
株は安く買って高く売るっていうのは分かるんですけど、売りから始めるってピンとこなくて…



そうだね、株しかやったことがないと“売りから”って違和感あるよね。
FXは通貨の交換だから、“今持っていない通貨を先に売る”ことができるんだ。



持ってないのに売れるって…どういう仕組みなんですか?



簡単に言うと、証券会社から一時的に通貨を借りて売って、その後に買い戻すんだよ。
高く売って安く買い戻せば、その差額が利益になるんだ。



なるほど…逆に、安く買って高く売るのも利益ですよね?



そう。だからFXでは、相場が上がると予想すれば“買い(ロング)”から入るし、下がると予想すれば“売り(ショート)”から入る。
これが株よりも自由度が高い理由のひとつだね。
第2章:利益と損失はどう計算するの?



利益の出る仕組みはわかってきました。でも、どれくらい儲かるのか計算ってどうするんですか?



利益や損失は、“建値(取引を始めた価格)”と“決済価格”の差で決まるんだよ。
計算式はシンプルで、
(決済価格 − 建値) × 取引数量 × 1pipsあたりの金額
で求められる。



1pipsあたりの金額って何ですか?



例えばドル円なら、1万通貨で1pips(0.01円)の値動き=100円。
だから10pips動けば1,000円の利益か損失になるんだ。



なるほど、動きが大きくなると利益も損失も大きくなるんですね。



そう。だから資金管理が大事。レバレッジを使うとさらに増えるけど、損失も大きくなるリスクがあるんだ。
第3章:上がっても下がってもチャンスがあるFX



つまり、相場が上がっても下がっても利益を狙えるってことですね。



その通り。株は基本的に右肩上がりじゃないと長期的には利益を出しにくいけど、FXは上下の波をどちらでも取れる。
ただし、その分タイミングを間違えると損失も出る。



どっちに動くかを見極めるのが重要なんですね。



うん。だからテクニカル分析やファンダメンタルズ分析を使って予想する。
そして予想が外れたときに、損失を小さくするルールを決めておくことが大事なんだ。
補足解説:買いと売りの仕組みを図解で理解
1. 買い(ロング)の流れ
- 相場が上がると予想 → 買いポジションを持つ
- 実際に相場が上昇 → 高い価格で決済 → 利益確定
- 相場が下がった場合 → 安い価格で決済 → 損失発生
2. 売り(ショート)の流れ
- 相場が下がると予想 → 売りポジションを持つ(通貨を借りて売る)
- 実際に相場が下落 → 安く買い戻し → 利益確定
- 相場が上がった場合 → 高く買い戻し → 損失発生
利益・損失の計算例
ドル円(USD/JPY)1万通貨での例
- 買いから入る場合
建値:145.00円 → 決済:145.50円
差額:0.50円(=50pips)
計算:50pips × 100円(1pipsあたり)= 5,000円の利益 - 売りから入る場合
建値:145.50円 → 決済:145.00円
差額:0.50円(=50pips)
計算:50pips × 100円= 5,000円の利益
利益を出すための3つのポイント
- 方向性を予想する力
- チャート分析や経済指標を活用
- 損切りルールの徹底
- 予想が外れたときの損失を限定する
- 資金管理
- 1回の取引で資金の2%以内のリスクに抑える
まとめ
- FXでは「買い(ロング)」と「売り(ショート)」の両方から取引を始められる
- 利益・損失は建値と決済価格の差で決まる
- 1pipsあたりの価値を知っておくことで、取引のリスクが明確になる
- 上がっても下がってもチャンスはあるが、損失をコントロールすることが長く続けるコツ